駐車場ソーラー外灯の完全ガイド|選び方・費用・導入事例まで徹底解説

コラム一覧 ソーラーライト(ソーラー照明)

本記事では、駐車場へのソーラー外灯導入を検討する事業者向けに、基礎知識から選び方・費用対効果・具体的な導入事例まで解説しています。

「水銀灯からの切り替えを検討している」
「暗くて防犯面が心配な駐車場をなんとかしたい」
「電源が遠くて設置できない」

そんな、従来の外灯の課題を解決するのが、ソーラー外灯(太陽光照明)です。

太陽光パネルの仕組みが分からないという初心者の方でも理解できるよう、基礎から丁寧に説明していますので、ぜひご覧ください。電気代ゼロで配線工事不要、補助金を活用すれば初期費用も大幅削減できるソーラー照明について、導入判断の参考にしていただければ幸いです。

2020年に高圧水銀ランプ(水銀灯)の製造・輸出入が禁止に

2020年に高圧水銀ランプ(水銀灯)の製造・輸出入が禁止されたのに続き、2027年末までには一般照明用の蛍光灯(蛍光ランプ)の製造・輸出入も段階的に禁止されます。

このような背景から、「交換部品が手に入らない」というリスクを回避するため、電源不要のソーラー外灯への切り替えを検討する事業者が増えており、弊社にも駐車場へのソーラー外灯設置に関するお問い合わせを多数いただいている状況です。

このページを見られている方は、水銀灯からの切替えや、古いソーラー照明からの切り替えを検討されている方が多いと思いますので、ソーラー外灯の基礎的な仕組みや選び方を解説していきたいと思います。

(準備中)水銀灯からソーラー外灯へ切り替え|駐車場照明の緊急対策ガイド

駐車場に最適なソーラー外灯とは?基本の仕組みと特徴

駐車場ソーラー外灯は、太陽光パネルで発電した電力をバッテリーに貯めて、夜間にLED照明を点灯させるECOな照明です。電力会社からの電気は一切使わないため、配線工事が不要で、太陽光があたる場所ならどこでも設置できるのが最大の特徴です。

ソーラー外灯は、シンプルな構成(たったの3つ)

・太陽光パネル:太陽の光で発電
・LED照明:夜間に明るく照らす
・バッテリー:昼間に充電した電気を貯める

最近では、太陽光パネルとLED照明が一体になったコンパクトなタイプも登場しており、見た目もスマートです。形状やデザインは様々ですが、どの外灯もこのシンプルな3つの構成で動いているので、仕組みを理解すれば製品選びも安心です。

設置場所に合わせて選べるのも特徴で、駐車場全体を360°照らせるタイプ、明るさが必要なスポーツ施設向けの高出力タイプ、人感センサー搭載タイプなど、用途に応じた様々なモデルが販売されています。

ソーラー照明はECO照明として注目されており、2050年の脱炭素カーボンニュートラルに向けた社会貢献にもなるため、企業イメージアップにもつながるため、水銀灯からの切り替えに、通常のLEDライトよりも、ソーラー外灯を選ばれる自治体や事業者様が増えてきています。

(準備中)駐車場ソーラー外灯とは|仕組み・種類・メリットデメリットを初心者向けに解説

駐車場ソーラー外灯を選ぶ5つのポイント

「仕組みは分かったけど、どうやって選べばいいの?」という疑問が出てくると思います。

ソーラー外灯は、先ほどの3つの構成(ソーラーパネル・バッテリー・ライト)の性能バランスが重要になります。駐車場の環境に合わない製品を選ぶと、「日照時間が短い冬に点灯しない」「設置したけど暗すぎる」といった失敗につながりますので、しっかりポイントを押さえておきましょう。

それぞれのポイントについて、簡単に解説していきます。

1.必要な明るさ(ルーメン・ルクス)

駐車場の明るさを選ぶ際、「ルーメン」と「ルクス」という2つの単位がよく出てきます。
この違いを理解しておくと、どの商品を選べば良いか、何台必要か、どのくらいの間隔で設置すれば良いか、といった事が分かってきます。

ルーメンとルクスの違い

ルーメン(lm):光源そのものの明るさ(電球から出る光の総量)
ルクス(lx):地面に届く明るさ(照らされた場所の明るさ)

例えば、同じ3,000ルーメンのライトでも、ポール高が2mと4mでは地面の明るさ(ルクス)が大きく変わります。そのため、製品カタログのルーメン値だけでなく、実際に地面がどれだけ明るくなるか(ルクス)を、メーカーが公表する照度分布図等で確認することが重要になります。

照度基準ガイドライン

駐車場に必要な明るさは、用途や設置場所によって異なりますが、警視庁や(公社)日本防犯設備協会からガイドラインが発表されています。

例えば、警察庁「安全・安心まちづくり推進要綱」では、以下の照度基準を推奨しています。

場所 推奨照度 認識基準
駐車場の車路 10ルクス以上 10m先の人の顔の向き、目、口、鼻の位置がわかる程度
駐車エリア 2ルクス以上 人の挙動・姿勢が識別できる程度
駐車場出入口 20ルクス以上 人の顔・行動を識別できる明るさ

また、公益社団法人日本防犯設備協会の「防犯灯の照度基準」では、生活道路の重要性や歩行者交通量に応じて、以下の2つのクラスを設定しています。

・クラスA(推奨レベル):平均水平面照度5ルクス以上(4m先の人の顔がわかる)
・クラスB(最低基準):平均水平面照度3ルクス以上(4m先の人の挙動がわかる)

これらのガイドラインを参考にすると、一般的な駐車場の必要な明るさは、地面の照度が2〜5ルクス(lx)程度が目安になることが分かります。

2.日照条件(設置方向・障害物)

ソーラーパネルが十分に発電できるかどうかは、設置場所の日照条件に大きく左右されます。

・方角:南向きが最も発電効率が高い
・障害物:周囲の建物や樹木による影の影
・地域:日本海側や北海道では冬季の日照時間が短い

特に冬場は日照時間が短くなるため、年間を通じて安定稼働させるには、パネル容量とバッテリー容量に余裕を持たせる必要があります。

また、人感センサー搭載モデルを選ぶことで、バッテリー消費を大幅に抑えることができます。常時全灯ではなく、人が通らない時には弱く光り、人が通る時だけ明るく照らすため、日照条件が厳しい場所でも安定稼働しやすくなります。

3.点灯時間と蓄電容量

一般的にソーラー外灯の点灯方式には、「周辺の明るさを検知して日没後に自動点灯するタイプ」と「時間を設定しお好みの時間に点灯時間や照度を設定できるタイプ」の2種類があります。

店舗の営業時間中だけ点灯させたい場合は、タイマー設定できるタイプがおすすめです。一方、24時間体制の工場や倉庫、高速道路のパーキングエリアなど、時間問わず朝まで人や車の出入りがある施設では、日没後に自動点灯するタイプが適しています。

主な点灯タイプと対応製品

●終夜点灯タイプ:日没から日の出まで点灯

・SAILINGⅡシリーズ
・HYPERLIGHTシリーズ

●タイマー設定タイプ:18時〜22時など時間指定

・PEGASUSシリーズ
・GIANTLIGHTシリーズ

●人感センサー付き:人が近づいた時だけ点灯するモード搭載(省エネ効果大)

・HYPERLIGHTシリーズ
・MACHITO-SS

多くの製品が数種類の点灯モードを搭載しているため、設置後もリモコンで照度や点灯時間を調整できます。ただし、製品によって搭載されているモードが異なるため、導入目的に合った点灯モードが搭載されているかを事前に確認しましょう。

4.耐久性(IP等級・台風対策)

屋外設置のため、耐候性と防水性能(IP規格)の確認が必須です。

防水性能(IP規格):
• IP65以上推奨:防塵・防水性能があり、屋外使用に適している
• IP6X:完全防塵(粉塵が内部に侵入しない)
• IPX5:あらゆる方向からの噴流水に耐える

耐用年数の目安:
• LED照明:約50,000時間(1日12時間点灯で約11年)
• バッテリー:5〜7年(充放電サイクル約2,000回)

設置環境に応じた選び方:
台風や強風が吹きやすい地域では、風の影響を受けにくいソーラーパネル一体型がおすすめです。分離型に比べて風圧を受けにくく、安定した設置が可能です。

積雪地域では、積雪荷重に対応したモデル(50cm以上の積雪に耐える設計)を選びましょう。また、沿岸部で塩害に合いやすい地域では、ソーラー外灯本体と設置ポールが**錆びにくい素材(ステンレス製や防錆コーティング加工)**を選ぶことで、長
期間の使用が可能になります。

弊社では、設置地域の気候条件に合わせた製品選定を行っており、北海道の積雪地域から沖縄の塩害地域まで、全国での納入実績があります。

5.保証・メンテナンス

製品選びと同じくらい重要なのが、購入後のサポート体制です。
ソーラー外灯は、ソーラーパネルやLED照明は長寿命ですが、バッテリーは5〜7年で交換が必要になります。そのため、購入時の価格だけでなく、長期的にアフターサポートしてくれる企業の製品を選ぶことが大切です。

• メーカー保証期間(2年以上推奨)
• バッテリー交換サービスの有無
• 故障時の修理対応(部品供給・出張修理など)

製品価格だけで選ぶのではなく、10年間のトータルコスト(初期費用+メンテナンス費用)で比較することが重要です。

弊社のサポート体制:
弊社では、初期不良に備えたメーカー保証2年を全製品に付帯しております。また、保証期間終了後も修理・交換サービスを提供しておりますので、安心してご利用いただけます。関東・中部エリアでは弊社スタッフが直接交換・メンテナンスに伺います。その他の地域でも、提携業者または部品発送による対応が可能ですので、お気軽にご相談ください。

(※一部、家庭向けの製品など保証期間1年の製品もございます。)

(準備中)→ 詳しい選定方法はこちら:駐車場ソーラー外灯の選び方|失敗しない5つのチェックポイント

脱炭素・カーボンニュートラルへの挑戦

太陽光発電は、環境に優しくカーボンニュートラルに貢献できるエネルギーです。
自家発電だから停電時でも安心です。

私たちは脱炭素・カーボンニュートラルに挑戦する
自治体様、企業様を全力で応援しています。

ソーラーライトの設置をご検討されている場合は、お気軽にお問い合わせください。
代理店制度はなく、弊社から直接ご注文可能です。

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